小泉純一郎さん、笑いと拍手に送られ 鎌倉円覚寺で講演
衆議院解散の21日、本会議に欠席・・・小泉純一郎さん、最後までハプニング演出も決めて悠々と議員生活から引退されました。午後1時開会の本会議欠席の理由は高速道路で事故渋滞に巻き込まれてとなっていますが、はなから遅刻になるつもりであったとboku(「X」)は観察しました。この日、小泉さんは議員初当選の頃より縁のある鎌倉円覚寺で参禅夏期講座最終日の最終講師として1200人の前で講演をされました。小泉さんが円覚寺を後にしたのは昼12時です。ここから永田町まで普通は最低1時間半、余裕では2時間はみます。つまり円覚寺を出た時点で遅刻は織り込み済み。さらにいえば講演時間を5分延長しての熱いトーク拍手喝采もその状況証拠の一つではないでしょうか。
・西瓜(スイカ)一個、2万5千円で100個たちまち売り切れ!!
それにしても人気者ですね、「中東では新潟の農家の西瓜(スイカ)一個が2万5千円で100個たちまち売り切れたんです! こんな美味しいのか、日本のは、、2500円じゃないですよ(笑)、一個、2万5千円ですよ」と、小泉さん。話がおもしろいんです。「北京じゃあ、日本のイチゴ二粒が300円で売れるぅ」。演壇を降りるときには「これから座禅でもしますかぁ」と笑わせ拍手喝采のその輪が、場外のマイク聴衆の皆さまの拍手にも広がり、小雨ふりそぼる閑静な禅門の境内にいっとき拍手の賑わいと元気エネルギーが波及しました。じつはbokuも会場の大方丈に入れず場外向けマイクに耳を傾けた聴衆の一人になっていたのです。聴講切符は当日購入可能の円覚寺HPをみて午前9時すぎに総門(山門)に着いたのですが切符はすでに午前8時過ぎには売り切れになっていました。えーっ、そんなぁ! と主婦が僧に抗議しています・・毎年、夏期講座には来ているけれど、こんなのは初めてぇ・・わ~、どうしよう、会場の入り口のその前で聴きます、いいですからぁ入れてください・・住職様と知り合いなんですぅう、お願いします・・などなど山門の僧らと押し問答の主婦おばさまのみなさまも数多くおられました。
無念残念、もう帰ろうとおもったのですが、入山料300円で境内に入り、未練たらしく会場の大方丈前まで行き、ここでも主婦おばさんと僧らの押し問答を耳にしていると、場外マイクで聞こえるかもしれません、と石段下の「仏殿」方向を僧の一人が指さしたのです。こういうときは俊敏になれる主婦おばさま方一群にくっついてbokuも石段をおりました。おお、これはいい。仏殿の回廊には大きな庇が出ていています。涼みながら雨宿りしながら、好きな格好で、気ままに聴けます。おやつの柿ピーナツを持ってくればよかった、と、持参のペットボトルの水をごくり。集音補聴器を耳にしましたが、場外マイク音声はっきりで集音器は不要でした。
・まだ午後1時までは衆議院議員です(笑)、最後の小泉の話しです(笑)
講演の依頼はずいぶん以前で7月なら辞めているだろうとお引き受けしたのですが、まだ・・・(場内外 笑)・・「思うようにいかないのが人生 だからorそれでも」と、演題も、辞めたあとだから政治向きのタイトルではないほうが、と思ったんです。でも、まだ・・・(場内外 笑)と、これまた反小泉の匂い匂った麻生政権へのチクリ一差しの笑い大うけで講演は始まりました。
・総理になったときは嬉しかった! なろうとおもってなれたんだから。
でも・・なったらタイヘン。(笑)。総理は最高責任者なのだから自分の信念で思うがままに行動すればいい・・と、で、靖国参拝をしたら、いかんよそれは! 中国のことを考えろ と血相変えて、思うがままには、いかん、と怒り出すんだ(笑)。ぼくの意思でだす法案に賛成してくれと頼んだらOKしてくれたのに最後には反対に回るんだ、(笑)。孟子さんはいいことおっしゃっています。
「天が人に大いなる任を降そうとする時、必ずまず、その心志(しんし)を苦しめ、その筋骨(きんこつ)を疲れさせ、その体を飢えさせ、その身を窮乏させ、行う事為す事に幾多の障害を与える」
ほんとにそうです。とことん苦しめられます。その苦しみに耐えられるか、どうか。大いなる任に耐えられるか、どうかの試練があるんです。苦しみの連続に耐えられるか、どうか。
・郵政解散はしたくなかった、一か八かの勝負だった
賛成してくれるはずのやつが反対に回る。なので一か八かの勝負をした。多くの人たちが負けるよ、それはと言っていて、それはそうかもしれないと思いはしましたが、やるしかないと思ったんです。小選挙区制だから勝てたんです。ぼくは小選挙区制導入には反対したんです。反対したぼくが小選挙区制で勝てた(笑)。・・人間、万事が塞翁が馬・・禍福はあざなえる縄の如し・・これはダメだとおもったことが幸いに転じるんです。何が幸いするかは先になってわかる。おもしろいですねえ。
・焼酎の人気が出て、洋酒ウィスキーが落ちたのは・・
これも塞翁が馬ですね。欧州の国が焼酎の酒税が安いのは不公平だ、国内優遇税率を廃止して輸入洋酒類の売値を下げられるように輸入関税を下げろおぅと外圧をかけてきたことがありました。日本国内の酒造メーカーは、そんなことになったら焼酎の値上げになりメーカーは倒産するしかない! と大騒ぎになったのですが、その後どうなったか。たしかに焼酎の価格が上がり、輸入ウィスキーなどは下がった。でも、値の上がった焼酎は価値も上がり、むかしは考えられなかった贈答品としてももてはやさられるようになり、全体的に焼酎の売上げが上がり、一方の輸入洋酒類は価格が下がり、おもしろいことに、価格低下がブランドイメージを低下させ売上げも低下したのです。いい物をつくっていると強いんですす。何が幸いするか、ほんとにわからないんですが、いい物は強い。
・政権交代ったって、小沢さん鳩山さんも旧の自民党なんです(笑)
小泉さんはこう言って笑いました。おおくを語ろうとはされませんでしたが、bokuにその言わんとする意思は伝わります。社民党や共産党政権になるなら政権交代といえる。でも民主党の今の体制のマニフェストだと、あきらかに過去の自民党である。政権交代という言葉あそびをするなら”政権後退”ではないのか、と。かつて小泉時代は小泉政権はもとより民主党も若手を中心に政権前進、改革駆け競べ的競い合いもあった。でも、今は民主も自民も政策は郵政民営化ストップとお金のばらまきくらべの政権後退競争になっていはしまいか。でもでも、小泉は辞めてゆく身です。現役のみなさま同志で争えばいいのです。何が幸いするかは万事が塞翁が馬ですからねえ。「でも今はいい時代ですね、政権交代でも血で血を洗うようなことはないんだ」(小泉さん)「ここ鎌倉では北条と源家が血で血を洗う殺し合いで政権を争った。ぼくはこれから首を切られに国会へ行ってきます」(同・場内 笑)。
・「かんぽの宿」は役人自作の天下り先、民業圧迫の不要なものですよ
これはマスコミも本質を外して報道しています、と小泉さん、ちょっと力んで言いました。宿泊所なんて役所がつくる必要がなかった。役人が「簡易保険福祉事業団」という特殊法人をつくり、そこが「かんぽの宿」をつくって旧・郵政省(総務省)次官の天下り先にしたんです。簡易保険加入者へのサービスというならば、レジャー施設のお宿をつくるより保険料を引き下げればいいんです。・・「X」注釈・・郵政民営化によって、こうした悪業が明るみに出たと小泉さんは言いたかった・・なのに、民営化をストップとは、民営化に反対だったとは・・・。
・三千世界の烏(カラス)を殺し
うるさい奴らの喚きに耳をかさずに、いい女の人と心ゆくまでいっしょに寝てあそびたい・・・小泉さん、禅門の大方丈(客殿)でよくも言ったり、というか・・・きっと女人禁制の年端も行かない修行僧らはドギマギしたかもしれません。でもぅ、なんか小泉さんの実感がこもっているようで・・・場内、いっときシーンと引きそうになりましたが、これも承知なのでしょうか、
おもしろき こともなき世を おもしろく
という高杉晋作29歳辞世の句を詠まれました。有為転変、有為無情、世の移り変わりを嘆けば嘆けるが、おもしろがればおもしろく生きられる。
しずかな禅門境内にときならぬ拍手喝采を置いて黒塗りの車に乗り込んだ小泉さんに「ひと言だけ。お願いします、ひと言だけ・・」とすがる記者に小泉さん、最後に頬笑みを浮かべて「感謝です、感謝」とありがとうのことばを残しました。こうして一人の男が主(朝寝の相手)も連れずに一人で退場してゆかれました。一つの時代が去りました。野に下ればだれに遠慮もなく主とあそぶこともできますが、はたして、どうか。
| 固定リンク | トラックバック (0)




